情報発信ができない!そんな方はまず「不完全な文章」を書いてみましょう

竹田 康平(たけだ こうへい)

SNSやブログを使って、情報発信したいとは思ってる。でも、何を書いたらいいかわからないし、どうせならちゃんと書きたいし・・・

そんなふうに感じて、なかなかコンテンツを出せていないビジネスオーナーの方は少なくありません。

その気持ち、とてもよくわかります。
私も、喫茶店のInstagramを始めるにあたり、最初は何を投稿すればいいのかわかりませんでした。

当時を再現すると、まぁこんな感じでした。

そこでオススメしたいのが「不完全な文章を書いて、まずは出してみる」ということ。

おいおい、ずいぶん投げやりだな!と思われたかもしれません。
でも、最初から完璧な記事を書こうとするよりも、まずは不完全な記事を出すことの方が、実は何倍も大切です。

実際に私も「不完全だけどとりあえず情報を出してみよう」と考えてInstagramの投稿をしはじめ、気づけば1年以上、毎日の投稿を続けています。
その結果、Instagram経由でご来店いただけるお客さまも増えてきました。

  • 情報発信の重要性には気づいているけれど、なかなか行動が起こせていない
  • 商品力はあるのに、多くの人に知ってもらう機会を作れていない

こうしたお悩みをもつ方にとって、きっと役に立つ内容になっているはずです。
ぜひご参考になさってください。

情報発信で得られる3つのメリット

ただやみくもに「情報発信しなきゃ・・・」と思っていても、なかなか行動に移すのは難しいものです。
ここであらためて、情報発信によって得られるメリットを考えてみましょう。

情報発信のメリットは、以下の3つです。

  1. 多くの人に知ってもらえる
  2. 「その道の専門家」であることを認知してもらえる
  3. 自分自身の思考が整理される

それぞれ詳しくみていきます。

【メリット1】
多くの人に知ってもらえる

SNS投稿やブログ記事を通じて、直接会って話ができない人にも、あなたの存在を知ってもらうことができます。

これは、お店を経営していて、店頭に看板を出すのと同じです。
そもそもお店があることに気づいてもらわなければ、新しくお客さまに来ていただくことはできません。

すぐにお客さまになっていただくことはできなくても、「あ、ここにお店があるんだな」と知ってもらえることには価値があります。

そうした出会いがきっかけとなって、将来的にお客さまになってくださる可能性があるのです。

【メリット2】
その道の専門家であることを認知してもらえる

SNSやブログに投稿した内容は、Googleという検索エンジンが見に来てくれます。
検索エンジンの仕事は、Web検索した人に対して、その人が求めているであろう情報を表示することです。
そのため、検索エンジンは日々、Web上にあるさまざまな情報を収集しています。

特定のジャンルに絞った投稿を続けることで、Googleから「なるほど、この人はこの分野の専門家なんだな」とみなしてもらいやすくなります。

たとえば、私は自身の店「喫茶ふでまめ」のInstagram運用にあたり、珈琲や軽食に関する投稿を多くおこなっています。

当店のWebサイトが、カフェや喫茶店を探している方だけでなく、珈琲に関する情報を調べている方の検索にもヒットするのは、Googleから「この喫茶ふでまめという店は、いつも珈琲に関して情報発信しているな・・・。ということは、珈琲について詳しいんだろう」と考えてもらえているからだと思います。

【メリット3】
自分自身の思考が整理される

個人的に、これは非常に大きなメリットだと感じています。
考えを文章にする過程で、思考が整理されていくのです。

  • なぜ自分の商品は優れているのか?
  • 分はどれだけその商品にこだわりを詰め込んでいるのか?
  • どんな思いで事業を運営しているのか?

これらは、頭の中にあっても、人に伝えるためには、言葉にしなければなりません。

そして、この「言葉にする」という行為は、一発勝負でうまくいくものではありません。
勝負どころで言葉を繰り出すためには、普段から言語化の練習をする必要があります。
(その言語化をお手伝いするのが、私たちのような商売支援事業者だったりします)

「商品力はあるのに、その価値をうまく伝えるのが難しい・・・」という悩みをお持ちの方は、とくにメリットを感じやすいと思います。

情報発信のメリットをおさらいしたところで、いよいよ本題に入りたいと思います。
この記事でオススメしたい「不完全な文章」とは、いったい何なのでしょうか。

「不完全な文章」とは「ニーズ度外視・粗削り」な文章のこと

情報発信にあたって、こんなアドバイスを聞いたことがあるかもしれません。

  • 「自分の言いたいことではなく、相手が知りたいことを書きましょう」
  • 「興味をもってもらえるように、キャッチーなフレーズを入れましょう」

これは、まったく正しいことです。

実際に私も、クライアントさまの記事を執筆する際には、市場ニーズを分析したうえで、より興味関心をもっていただきやすいような文章を執筆しています。

しかし、これには時間がかかります。
当然ながら、慣れも必要です。

「情報発信がなかなかできていない・・・」という場合、ニーズや表現は、いったん度外視してかまいません。

つまり私の言う「不完全な文章」とは、「自分の発信したい内容を、粗削りな表現で書いた文章」を指します。

では、なぜ不完全な状態で文章を出すべきなのでしょうか。
続いて、その理由を解説します。

不完全な文章を出すべき3つの理由

不完全な文章を出すべきなのには、当然ながら理由があります。
「情報発信に慣れることができる」というのはもちろんですが、それだけではありません。

私が「不完全なコンテンツを出すべき」だと考える理由は、以下の3つです。

  1. 不完全なものにこそ、かえって価値があるから
  2. お客さまのニーズを知るきっかけになるから
  3. 理想的なコンテンツをつくるための材料になるから

それぞれ詳しくご説明します。

【理由1】
不完全なものにこそ、かえって価値があるから

不完全なものには、価値があります。
これは何も、奇をてらっているわけではありません。

というのも、現代はコンテンツが飽和している時代です。
あなたがこの記事を読んでくださっている間にも、次々と新しいコンテンツが生まれています。
AIの発達により、この傾向にはますます拍車がかかるでしょう。

正確な情報や、整ったコンテンツというのは、すでに他の人が出している可能性が高いです。
そのため、情報発信に不慣れな方が「完璧なものをつくろう」とすると、どうしても、既存のコンテンツと似たり寄ったりになってしまいます。

結果として、すでに世の中に存在しているコンテンツの二番煎じ・三番煎じになりやすいのです。
(そこに独自の切り口や解釈を加えて、まだこの世に存在していないコンテンツをつくることが、私たちプロの仕事です)

逆に、試行錯誤の跡が見える粗削りなコンテンツは、あなたにしか作れません。
なぜなら、あなたが辿っている試行錯誤は、あなただけのものだからです。

「まだ全然まとまっていないんですけど、こんなことを考えています」
こんなコンテンツを求めている人が、世界のどこかに必ずいます。

キレイに形の整った量産型の食器よりも、歪な形をした一点モノの食器に心惹かれるケースがあるのと似ているかもしれません。
世界中のあらゆる人に情報を届けられるWebを使うからこそ、臆せずに、歪な形の器を世に出すべきです。

【理由2】
お客さまのニーズを知るきっかけになるから

冒頭で「情報発信のメリットは、多くの人に知ってもらうきっかけになること」と言いました。

  • 完璧に書こうとして、結局、記事を1つも出せていない人
  • 粗削りだとしても、1記事書いている人

どちらの方がよいかといえば、当然ながら後者です。
仮に10記事書いたとすれば、その中の1つを、誰かがWeb検索で見つけてくれるかもしれません。

少し発展的な話になりますが、Google Search Consoleというツールを使えば、自分の書いた記事がどんな検索ワードで見つけてもらえているのかがわかります。
すると「お客さまはこんなことで悩んでいるのか」だったり「世の中にはこんなニーズがあるのか」ということがわかるようになります。

こうしたデータを蓄積していくことで、次第に「ニーズに沿った情報発信」もできるようになっていきます。

「100点を0個取る」よりも「1点を10個取る」という意識をもつことで、気づけば1記事あたりの質も上がっていきます。

【理由3】
理想的なコンテンツをつくるための材料になるから

「不完全でも、とにかく書こう」と記事を書いているうちに、いつしか「これ、けっこう良いとこ突いているな」と思える一文が出てきます。
その一文は、あなただからこそ生み出せた宝物のようなものです。

これは決して、大ゲサではありません。

ふとした瞬間に生まれるキラっと光るフレーズは、いざ本腰を入れて骨太なコンテンツをつくる際に、非常に心強い材料となります。
いきなり完成形の記事を書こうとしても、おそらく生まれなかったはずの、極上の素材です。

素材がよければ、美味しい料理がつくりやすくなります。
上質な素材を集めるためにも、まずは不完全な記事をどんどん書いてみるべきです。

ここまで、情報発信のメリットと、不完全な記事を書くべき理由をご説明しました。

でも、なかなか続けられないよ・・・

そうお悩みの方に、私が実践してみて効果を感じた方法をご紹介します。
ぜひ参考になさってください。

情報発信を続けるための3つのコツ

情報発信は、ある程度継続することでメリットを感じやすくなります。
そこで、情報発信を続けるためのコツを、3つご紹介させてください。

いずれも私自身が実践して、効果のあったものです。

  1. 書く時間を決めてしまう
  2. 数字を意識しすぎない
  3. 1文は短くする

それぞれ詳しく解説します。

【コツ1】
書く時間を決めてしまう

「何かを続けたいのなら、習慣にするのがいいよ」というのは、よく聞くと思います。
しかし、それができれば苦労しないよ・・・というのが正直なところ。
では、どうすれば習慣にできるのでしょうか。

私の場合は「記事を書く時間を決めてしまう」というのが効果的でした。

具体的にいうと、毎朝8時から8時半の30分間を、喫茶店のInstagram投稿文執筆の時間にしています。
そして仕事を始める朝9時までに、投稿するようにしています。

「締め切り効果」という言葉もあるように、時間が限られている方が集中しやすいです。
しかも「制限時間が来たし、不完全だけど仕方ないか・・・えいっ!と、不完全なまま投稿する言い訳もできます。
一石二鳥です。

【コツ2】
数字を意識しすぎない

記事にアクセスがなかったり、SNS投稿に「いいね」がつかなかったり。
少なからずガッカリしますよね。

「本当にこんな情報発信に意味があるんだろうか・・・」と不安になることもあるでしょう。

でもどうか、見た目の数字に一喜一憂しないでください。

そもそも、情報発信を通じて思考を整理できている時点で、十分なメリットがあります。

それだけでなく「数字には表れないけれど、見てくれている人」もいるのです。

私が運営している喫茶店でも、経験があります。
新規のお客さまものなかには「いつもInstagram見てます」と言ってご来店くださる方も、多くいらっしゃいます。
「〇日の投稿に書いていた内容、面白いですね」と、私よりもはっきりと記憶してくださっている方も。

しかし、いつもInstagramを見てくださっている皆さんが必ずしも「フォロー」だったり「いいね」だったりをしているわけではありません。
中には「毎回、アカウント名を検索して見ています」という方もいらっしゃいます。

情報発信は、中長期的な視野で、どっしり腰を据えて楽しむつもりで取り組むのがオススメです。

【コツ3】
1文は短くする

最後は、具体的なテクニック面でのお話です。

文章を書く際には、1文1文を短くするよう意識してください。
書くハードルが下がりますし、読み手としても、各段に読みやすくなります。

スパッスパッと切れる、端的でリズミカルな文章は、読んでいてテンションが上がります。
そんな文章を書きたいとき、私はよく「走れメロス」を読みます。
青空文庫で読めますよ。

短文が連なる、非常に気持ちのいい文章です。
このリズムを自分の中に取り込みたいな、と思って読んでいます。
ときには声に出して。

副次的な効果として「熱い気持ちになれる」という点も無視できません。

日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。

「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若もし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」

「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」

うおおおお!!!常に誠実でありたい。
そんな気持ちで仕事に取り組みたくなります。
とてもオススメです。

不完全なコンテンツが、あなたのお商売を加速させます

情報発信が億劫なときは、「不完全な状態でもよいから、とりあえず出す」ことを意識してください。

商品に対する思い、日々の接客の中で考えていること。
あなたにしか書けないダイヤの原石を、ぜひ世に出してあげてください。

「不完全なまま、とりあえず出す」

その一歩から、あなたのお商売は加速します。
そう、まるで矢の如く走り出すメロスのように(?)

今回の内容が、あなたのお商売にとって少しでも参考になれば幸いです。

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